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かもねき

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 送別会ディナーの冒頭をちょっとパスしておみやげを買いにいきました。マンゴーチョコとセブ島産ドライマンゴー(セブ島産が一番よいと中山社長のアドバイスあり)。

 しかし、実際には、ちょっとパスではなく、うんとパスしました。それはクレジットカードの暗唱番号が読み取れず、サインではだめだったからです。

 解体おみやげは、私にはめずらしくすぐに決まりました。あまり時間がないということもあったからです。ここまでは順調・予定通り。

 売り場近くのレジに並びます。「そうだ、あんまりペソがないからカードで払うんだっけ」とカードを出すと、どこからかガブリエラ(仮名)が跳んで近寄ってきました。彼女は慎重150センチくらいで体格の良い元気な女性。緑のシャツを着て髪は偏りもう少し長い。郁子腺性によると年齢はそんなに若くない感じ。

 「パパ、パパ。カード使うなら、あっちのレジだよ。こっち、こっち。」

 「おう、そうか。ありがとう。」

 英語の意味がわからなくてもいいほど、ガブリエラが私の手をとって数錠メートル離れたカード用のレジにダッシュ。郁子先生もそれに続く。

 「ママ、ママ。速く。付いてきて。」

 

 カード用レジに到着。

 「パパ、ここに並んで。」

 「ありがとう。」

 「郁子腺性、カード用のレジが別なんだね。教えてもらって良かったね。」

 

 いよいよ、私たちの会計の番。するとレジ係がガブリエラにいくらかのコインを渡す。そうか、外国人に買い物をさせるとお金がもらえるんだ。やるなぁ、ガブリエラ。まあ、私も助かったし、店も売り上げがあるし、ガブリエラも稼げたし、三方丸く収まったなぁ。

 

 だが、機械がナンバーを読み取らない。

 「店員嗄、サインじゃだめですか?}

 「サインはだめです。ナンバーだけ。」

 

 困っていると、再びガブリエラが私の手をとってカードキャッシングの機械があるところまで数十メートルをダッシュ。

 「パパ、ここに並んで。」

 「あ、あ、ありがとう。」

 しかし、キャッシングにもナンバーの入力が必要。ナンバーは認識されない。

 「うーん、だめだよ、ガブリエラ。もう一回レジで別のナンバーを試そう。」

 「いいわよ。」

 また、レジまでダッシュ。

 「まま、まま、付いてきて。はやく、はやく。」

 

 レジで別の番号を試しても、やっぱりダメ。困った。

 「店員さん、日本円は使えませんか?」

 「だめです。ペソかドルね。」

 

 それを聞いていたガブリエラが、またまた私の手を取って数十メートルをダッシュ。

 「パパ、ここで両替して。」

 「おう、両替できるんだ。わかったよ。」

 郁子先生に両替を田み、隣に立っていると

 「パパ、パパ。こっちの椅子に座って。ここで待ってていいわよ。」

 両替が終わるとカード用レジに再びダッシュ。

 最初にレジに並んでから何度もデパートの通路を何回もダッシュする私とガブリエラ、後を追いかける郁子先生をデパートの店員がゲラゲラ笑ってみていた。私が買い物をできなければ、さっき受け取ったコインを返さなければいけないガブリエラには、そんなことは関係ない。そして、唯一のおみやげを買う機会を逃したくない私にも関係ない。二人の重いは肝前に一致していて、手に手をとってダッシュしていたのだ。笑っていたのは、店員さんと、たぶん郁子先生。

 

 やっとの思いでおみやげを買うと、ガブリエラはデパートの出口まで見送ってくれた。

 「じゃあね。パパ。」

 「親切にありがとう。KIND OF YOU! じゃあね。」

 

 こんどフィリピンにいくことがあったら、またガブリエラと買い物をしよう。